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第16回ロードレースアカデミー ゲスト初山翔(2018年日本ロードチャンピオン)
GWでしたが、いつもよりも少ない人数での濃密な一日になりました。
大阪や名古屋からの参加者も。遠いところお越しいただきありがとうございました。
脚力のレベルは関係なく、テクニックにフォーカスした講習会です。
午前中のセッションは基本的なバイクコントロール、
今回もタイヤの使い方を座学で理解を深めた上で、ブレーキング→コーナリングフォームの修正→ハイスピードコーナンリング→ダンシング→スムーズなローテーションという流れです。
【ブレーキング】
参加者の最初の状態はかなり危険。
このまま公道走っていて、いざ目の前で事故が起こった時、落車が起こった時、全く止まれてない。。。という状態の方がほとんど。
ウエット路面をあえて作り、タイヤの摩耗を抑えながらロックさせないギリギリのコントロールを学んでいただきました。
いくらディスクブレーキになろうと、タイヤが開発されグリップが上がろうと結局人間の体重移動をしっかりさせることが一番大事です。肘の使い方、ペダルの位置、今回の参加者にはぜひ身につけていただきたいと思います。
最後の方は急激な減速にも身体が慣れてきて、身体で覚える!ということにつながったと見ていて思いました。
最後は上級テクニック、コーナリングしながらのブレーキにもチャレンジして、タイヤの縦方向と横方向の入力についてこちらも身体で覚えられたと思います。
【コーナリング基礎】
リスクを抑えつつ速く曲がることを重視。要はあまりバイクを倒さずにフロントとリヤのタイヤをバランス良く使う練習。
それぞれのライダーが今までのクセを抜くのに苦労していましたが、プロの先導走行により少しずつスムーズに走れるようになりました。
転ばないように走るためには、バイクを倒しすぎないことだったり色々とコツがありますが、適正な判断で教えなくては講習中にも転んでしまうリスクがあるので、教える側も必死です。
ここまでであっという間3時間。お昼休憩を挟んで午後のセッションになります。
【コーナリング応用】
午後一発目のセッションは、よりスピードを高めたコーナリング。
午前中の応用ですが速度が5km/h、10km/hと高くなると全く難しさが変わったようで参加者は苦戦していましたね。
そんな中でも講師の先導走行を受けて、これも見て感じて覚えるということを繰り返して参加者も、安全に転ぶリスクなくレベルアップできていました。
【ダンシング、ヒルクライム】
コースの一部の上り坂の区間を使ってのレッスン。
ジャパンカップやTOJで山岳賞を獲った経験のある初山さんのダンシングを解説しながら進めさせていただきましたが、見本が素晴らしいと動きを理解しやすいですね。
ダンシングも皆誰からも教えてもらう機会がないと思いますが、こちらも非常に奥が深い動きです。
肘の位置、上半身の前傾、腿の上げ具合、バランスの取り方など。
全てバランスよくこなしていくと、少しずつできようになっていきます。
ですので歳だから。などと言わずに頑張ってカッコよく乗っていただきたいと思った次第です。
【ローテーション】
最後は30分、無線機で指示出ししながら効率のいいローテーションのトレーニング。
一日頑張ってきた成果でコーナリングのみな華麗にこなし、全く危なげのない走りに変わっていきました。これを何も教えないで二列ローテーションでコーナリングしたらと思うと恐ろしくなります。
この最後30分は楽しく気持ちよく、走って16:30無事終了。
【質疑応答】
最後、講習ルームで講師に対して何件も熱い質問がありました。
集中しているのであっという間に時間は過ぎましたが、かなり濃密な時間だったと思います。
基本が理解できて、自分の悪い癖を理解すれば、今後峠の下りでは走れば走るほどよくなっていきます。
逆にリスクのある走り方続けているといずれどこかのタイミングで、砂利を踏んだ瞬間、道が思ったより悪かった瞬間に転んでしまいます。
このようなコーナリング、ロスのないペダリングなど細かい技術の重要性が重視されないままの現状を打破していきたいので、このような活動はドンドン、かつコツコツ続けていきたい。
今回も女性の参加者の伸び具合がとても良かった。
脚力のレベルは全く関係ない講習ですので、体力に自信のない方にもぜひご参加いただけたらと思います。
ロードバイクは本当に危険なスポーツです。
安全レベル上げて、落車、怪我をなくしていきましょう。
木下智裕
↓参加者から嬉しいご感想をいただきました。
ありがとうございます。